タイタンを覆う水素と窒素の霞の2重層

 今日の宇宙画像は、タイタンの厚い大気圏の外をさらに二重に覆っている霞の画像です。
 関連では、タイタンのメタン層が700キロメートルもの範囲があって2倍の大きさに見えること、また、新しい土星の放射帯の発見などです。
 関連画像は、いつもと違って、見て感動するものではないと思われますが、土星やタイタンの「秘密」を垣間見ることができそうな分析データ映像です。
 今後さらに、新しい分析結果なども公表されると思われます。
 個人的には、ものすごい量のメタン層に覆われているタイタンが、相当な有機生命体を有していると希望を持って次の結果を待ちたいと思っています。
 薄い大気圏の火星の「流動水」の痕跡探しや水星の新しい探査の話題もまあ面白いですが、厚いベールを剥がされつつあるタイタンの魅力に惹かれるかもしれませんね。

タイタンの上の二重の霞
Credit: Cassini Imaging Team, SSI, JPL, ESA, NASA
説明:
 大部分の月には、まったく霞層がありませんが、なぜ、タイタンは2つありますか?
 先月、土星の軌道にこっそり入り込んだカッシーニ宇宙船からの映像は、太陽系の最も不思議な月が、厚い大気圏だけでなく霞の2つの異なった圏域でも囲まれていると確認されました。
 この画像で、疑似色彩の紫のような紫外線映像で、これらの層が見えています。
 それが大部分は、窒素から成るという点で、タイタンの不透明な大気圏は、地球大気圏と類似しています。
 精力的な日光が、高水準の大気中の窒素とメタンを攻撃して、エタンと二酸化炭素のような有機化合物の少量ができるように見えます。
 これらと他の合成の有機分子は、たぶん独立した霞層を占めます。
 2004年12月に、カッシーニはタイタンの陸地にホイヘンス探測機を発射します。

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