氷の月ミマスと青い土星

 土星の月ミマスが、このカッシーニ宇宙船による本当の色彩眺めで、土星の北の緯度の青い背景に対して、その軌道づたいに漂います。
 土星の北半球では割合に雲が少ないように見えると共に、日光の光線が大気圏を通して長い道を作っています。
 この画像では、短い青色の波長で散乱する日光に起因して、可視の波長で最北端の緯度に青みがかった外観を与えています。
 大気圏上の長い暗い線は、惑星のリングによる影投射です。
 最下部で、直径398キロメートルの氷の月ミマス上のクレーターが、月にさざなみが立っているような外見を与えています。
 赤外線、緑と紫外線スペクトルのフィルタを用いて撮った画像を組み合わせて、場面が密接に自然の色で見えるように適合させるために調整されました。
 映像は、土星からおよそ140万キロメートル離れた位置で、2005年1月18日にカッシーニの狭角度カメラを使って得ました。

 土星の北の緯度は、現在、天王星海王星よりも澄み渡った青です。
 この画像は、2004年12月14日にカッシーニ宇宙船で得た映像データによるもので、自然な色彩眺めです。
 ここの光線は、比較的雲のない超高層大気中で非常に長い経路を通過します。
 この経路に沿って、短い波長の青光線が、大気中のガスによって効果的に散らばって、その範囲で拡散する光が青い外観を与えています。
 北半球での超高層大気が、それほど雲がない理由は、知られていませんけれども、そこに投げられるリング影に起因する冷たい温度と関連があるかもしれません。
 リングによって投げられる影は、極を囲んでいて、ほとんど暗い大気の帯域のように見えます。
 高い緯度のリング影は、惑星から遠いリング面の位置に相当します。言いかえれば、この視界での最北のリング影は、Aリングの外端によって作られます。
 小さい明るい雲の点も、範囲の全体を通じて見えます。

 土星の月ミマスには、多くの大きいクレーターがありますが、この画像に映っているハーシェル・クレーターは、他の全てのクレーターよりも大きいです。
 この広さが130キロメートルの大きいクレーターは、中央の突出部があって、この画像の明暗界線上でほとんど正確に見ることができます。
 このクレーターは、月の最も目立った特徴で、このクレーターを作った影響は、たぶんミマスを破壊しました。
 ミマスは、直径398キロメートルで、この眺めは、優れたミマスの主な半球です。

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