戦争を考える・アメリカ軍のベトナム戦争はこれから始まった



現在、ギャオでメル・ギブソン主演のワンス・アンド・フォーエバーが期間限定で放映されている。
アメリカ陸軍に貴重なベトナム戦争に本格突入した当時のLZ X-ray戦地の映像が残されていた。
いつかは当サイトでもご案内する機会があると保管していたけれども、今回のギャオの番組に合わせてその映像記録とベトナム戦争初期の戦場の映像記録を公開することにした。


映画のワンス−−−は、当時の戦地をそっくりそのままのように再現している。
違いは、見せる映画と淡々と事実を記録した映像である。戦闘機による攻撃も、実際にはB29爆撃機と思われるものを使用し、箱をひっくり返すように爆弾を森林に投下している。
実際の記録からは、生死の境にいる切迫感が伝わらないと共に、この地の取り合いがアメリカ軍と北ベトナム軍合わせて3千名を越す命と引き換えに値するものだったとは思えない。映画では、そこまで表すと「興ざめ」することになるのだろうが、避けて通れない課題だったのか、冒頭のナレーションで一言触れているのがせめてもの慰めかもしれない。


マイケル・ムーア華氏911とこのワンス・アンド・フォーエバーは、見て記憶にとどめたとしても悔悟することはないだろう。
むしろ、この同時に見られる機会を見過ごすことは、後々悔やまれるかもしれない。


強制はできないけれども、8月という戦争を考える月に一度は見ることを強く勧めたい作品である。


なお、今回公開するベトナム戦争の映像は、貴重な記録であると思うので最初と最後の字幕を除いて当サイトでは、画質向上以外になんらの手も加えずに動画倉庫に送るつもりである。
アメリカ陸軍のプロパガンダではあるけれども、ナレーションを絞るならばその意に反する映像になりそうである。


最後に、華氏911についてであるが、国会議員の家族でイラクに派遣されている兵士がたった1名だけだったにせよ、日本の国会議員の家族よりも派遣された兵士の数が多い。ゼロと1とでは、天地の差かもしれない。


おそらく、次の国会でもイラクアフガニスタンへの自衛隊派遣の延長を決議では、犠牲になる家族がゼロなのだから猿芝居で幕が下りるだろう。望むと望まないにかかわらず、自衛隊イラク国民からもアフガニスタン国民からもそしてイスラム過激派からもアメリカ軍と同じに見られている事実は隠せない。


戦地に派遣された現在では、日本の自衛隊はもはや「自衛」を冠することはできないのだ。立派な「軍隊」である。
映画のワンスのような戦地の状況や、華氏911に記録されている撃墜されたアメリカ兵士の屍のような扱いを日本の自衛隊員の身に起きないという保障は、誰にもできない。


公開の準備が出来次第またご案内するけれども、それまでにぜひ、ワンス・アンド・フォーエバー華氏911を見てほしいと思う。


◎◎◎ 宇宙だけでなく911と戦争と平和についてもコスモス・ビジョンは映像記録を残す ◎◎◎


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