宇宙塵バニーを探るハッブル

 巨大な楕円銀河NGC 1316がその内部に隠している驚くほど複雑なループと宇宙塵の球状の塊りは、ベッドの隅や下に潜むダスト・バニー(塵のウサちゃん)の隠れ家のようです。
 NASAハッブル宇宙望遠鏡で得たデータから作られたこの画像は、この巨大な銀河が、過去に2つのガスの豊富な銀河の合併によって作られたという証拠を与える塵通路と星団を明らかにします。
 天文学者は、これらの星団が、今日現れると共に、NGC 1316の合併形成に至った数十億年前の2つの渦状銀河の主な衝突の発生について、明らかな証拠を構成すると結論を下します。
 NGC 1316は、南の星座炉座の銀河団の周辺に約7500万光年離れて位置しています。
 この銀河は、炉座銀河集団の中でも最も明るい楕円銀河のうちの1つです。
 炉座Aとも呼ばれているNGC 1316には、ハッブル画像からかなり遠くの数度以上の空まで伸びる電波の突出部があり、空で最も強くて最大の電波源のうちの1つです。

 NGC 1316の乱暴な歴史は、各種の観測で明らかです。
 例えば、チリでCTI天文台による広視野映像は、波紋、ループ、銀河の外の層に埋没している羽飾り模様のあきれるほどの種類を表します。
 これらのいわゆる潮の特徴で、狭いものは、過去数十億年の間に、時間をかけてNGC 1316と合併した他の渦状銀河の星の残りであると思われています。
 ハッブル画像で明らかにされる銀河内部の範囲は、塵通路と小区画の複雑な仕組みを現します。
 これらは、NGC 1316によって飲み込まれた渦状銀河の1つ以上と関連した恒星間の媒体の残骸であると思われています。

 M87銀河中央から宇宙サーチライトのように流出しているのは、自然の最も驚くべき現象の1つでブラックホールを原動力とする電子と他の原子とで構成する粒子の殆ど光速のジェットです。
 このNASAハッブル宇宙望遠鏡画像で、何億もの目に見えない星々の結合した光による黄色の白熱とこの銀河を作る黄色の点のような球状星団とで、ジェットの青が対比して引き立っています。
 1918年という早い時期に、天文学者H・D・カーティスは、M87から突き出ている「奇妙なまっすぐな光線」に気がつきました。
 電波の領域が花開いた1950年代に、空で最も明るい電波源の1つである乙女座Aは、M87とそのジェットが関係すると発見されました。

 これらの発見によって促された研究の10年後、ジェットを動かしている信じられないエネルギー量の源が、明白になりました。
 それは、M87の中央にある超大規模なブラックホールでした。そして、そのブラックホールは、私たちの太陽の20億倍の質量に相当する物質を飲み込んでいます。

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