これがブラック・ホールの「音」の画像です。

 今夕は、チャンドラ天文台画像の最近号です。
 天文学者は、ペルセウス内の超大規模なブラックホールの音を「聞く」ことができました。
 ペルセウス銀河集団(左)の中心領域の53時間のチャンドラ観察は、音波であるように見える波状の特徴(右)を明らかにしました。
 特徴は、明るさの微妙な変化を出すために特別な画像処理の技術を用いて発見されました。
 これらの音波は、集団の中央の巨大な銀河であるペルセウスAで、明るい白い点の超大規模なブラックホール周辺で起こっている爆発の事象で生み出されたと考えられます。
 音波の音の高さは、Bフラット(中央ハの下の57オクターブ)の音色に翻訳できました。
 この周波数は、人間が聞ける限度の1000兆倍以上よりも低いので、人間の耳で音を聞くにはあまりにも非常に低い音です。
 画像も広い2つの巨大な泡形の空洞を示しています。これらの空洞は、各々のおよそ5万光年の範囲があります。そして、中心の超大規模なブラックホールから離れて広がります。
 これらの空洞は、電波の明るい源で、本当に空(から=くう)でなくて、高エネルギーの粒子と磁場で満ちています。
 そして、ガスを傍らに放出する熱いX線をあと押しして、数十万光年も伸びる音波を引き起こしています。

 拡大画像と5種類の動画は、最近のチャンドラ画像ページで紹介しています。

最近のチャンドラ天文台画像 2003年11月22日号

日没の地球の反射を映す食の月

 今日の宇宙画像は、今月初めの月食です。
 ドイツで撮った月食ですが、月の表面だけですからどこで撮ったのか説明されてもそうですかです。
 でも、色彩はとても素晴らしい月ですね。
 関連の画像は、今月の月食ギャラリーです。
 1枚目は、拡大画像が相当に横幅がありますけれども、月食の全ての局面を一望できます。
 4枚目と5枚目には、構図的に面白い画像を取り上げてみました。
 4枚目の画像では、月の青白い縁の輝きが意味深の魅力に感じます。

日没月光
Credit & Copyright: Markus Strassfeld
説明:
 11月は、月食が近年で最も短いうちの1つで、更には最も明るいうちの1つでした。地球の影になったことを証明するには、完全に暗くありませんでした。
 食した月は、簡単に全体の間、見えるままで、輪郭を映し出す地球の端周辺で、月の展望から見るように、全ての日没と日の出の表面に赤くなった光を広げて反映しました。
 天の影遊びを見られることを期待して、月の表面からおよそ400,000キロメートル離れた地球の夜側のドイツ、ケルンの近くで、アマチュア天文学者のマーカス・Strassfeldは、デジタル・カメラと望遠鏡に取り入れるために都市の郊外およそ10キロメートルで明るい都市光を免れました。
 幸いにも食が始まる前に空は、およそ1時間の晴天を見せて、彼は全く食した月を照らす日没のこの鮮明な像を記録することができました。
 直径およそ85キロメートルの若い放射線クレーターTychoは、月のより明るい南の端の近くで目立ちます。

今日の宇宙画像 2003年11月21日号

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別れの時と場所にいるボイジャー

 今日の宇宙画像は、ボイジャー1号の太陽圏脱出に関してです。
 最近のNASA情報2003年11月5日、6日号で既に紹介していますので、関連ではなるべく重複しないものを取り上げてみました。
 ボイジャー号の経歴書と太陽圏の大雑把な様子についてです。
 26年の飛行を改めて振り返ると、地球上やハッブル宇宙望遠鏡の観測では得ることのできないことばかりでした。
 特筆すべきことは、海王星の気候変動でしょう。
 今日の宇宙画像ページでも何度か取り上げていますけれども、極めて冷たい環境で大規模な気候変動がないと思われていた海王星の嵐観測は、外の惑星や天体にも生命の存在を示唆するものかもしれません。
 望遠鏡などの百観測よりも一回の実体による飛行データに勝るものはないようです。

90AUにいるボイジャー
Illustration Credit: Walt Feimer, NASA
説明:
 1977年に打ち上げられたボイジャー1号宇宙船は、現在、宇宙への人類の使節として最も遠く太陽からおよそ12光時または90天文単位AU)にいます。
 そう、外惑星の軌道を越えて、ボイジャー1号は、太陽風と磁場で支配する範囲の太陽圏の端の近くで、深淵空間の領域に入っていると思われます。
 若干の議論を引き起こしていますけれども、まだ動いている計器からの新しい結果は、宇宙船が最終的に太陽風のターミネーション・ショックとして知られている断えず変動する境界線に遭遇することができたという徴候を示しました。
 この画像で図示するように、太陽からの風が劇的に減速して衝突するとき、それが薄い恒星間のガスに流れ込んで、泡形のターミネーション・ショックを起こします。
 より遠くの外で凪いで太陽圏の途切れを越えて、恒星間空間を通り過ぎる太陽圏の運動が、水中を動いているボートに類似するボウショックをつくる一方、太陽風と恒星間のガスが混ざり合い始めます。
 見通しとして、2020年頃までボイジャー1号と2号が、動くために十分な力と燃料を持っています。
 宇宙船は、年あたり3AU以上で恒星間空間の方へ惰性で進み続けます。

今日の宇宙画像 2003年11月20日号

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回転し曲がりくねる光の特質

 今日の宇宙画像は、光そのものについてです。
 光の特質を実験によって確立できそうというようなもののようです。
 正直お手上げです。
 いくつか見て回りましたが、例によって数式のオンパレードで、数学音痴の私の頭の中はガンガン喚いていました。
 かろうじて関連の説明のようなところまでたどり着けはしましたが、まだ(?_?)です。
 でも言えることは、コンピュータにとっても天文学にとっても重要な研究課題であり、応用範囲の広いものであるようです。
 専門家の方にとっては、まったく雑な関連説明になっているかもしれません。
 宇宙画像ページで関連を付け加えているのは、簡略すぎるNASAの説明を掘り下げてみようと思ってのことですけれども、範囲が広すぎて今日のようなページになることも・・・。

光は、回転すると同様に曲がりくねります
Credit & Copyright: M. J. Padgett, J. Leach (U. Glasgow) et al., Royal Society
説明:
 私たちが考えたより、光は複雑です。
 天文学者が、光を測るとき、光は通常その方向、エネルギーと時々回転分極化に関係があります。
 最近、しかし、光子がまた、軌道角運動量(OAM)つまり太陽を軌道に乗って回る地球に類似した古典的にその軸で回ると同様の特質を持っていることが広く理解されました。
 このイラストでは、OAMによる光子の波面が、0(ゼロ)OAM光線の平らな平面と対照的にねじ曲げられることが示されます。
 OAMによる光は、コミュニケーションの情報内容を増やすか、特定の種類の天文学的な源を識別するのに用いられるかもしれません。
 一般のレンズを通り抜けて、OAMのない光は点に焦点が集まるのに、OAMによる光はリングに焦点に集まります。
 宇宙をはね回っている大部分の光は、しかし生み出されたリングを測るにはあまりに狭くて、小さな(またはゼロ)OAMがあると予想されています。
 測定値のための他の有望な方法を考えると、OAMを天文発見のために利用することは、観測の実際性の理論上の可能性と同じくらい多くの問題であるかもしれません。

今日の宇宙画像 2003年11月19日号