ビッグバンの光に手が届く銀河を発見

 今日の宇宙画像は、130億光年離れた銀河らしき天体からの光点です。
 非常にかすかであるために拡大画像でも注釈がないと見落とすかもしれません。
 130億光年を私たちが使っている距離間隔で「実感」するならば、東京タワー頂上のゴマ粒をニューヨークあたりから観測しているようなものかもしれませんね。
 途中のアメリカ西海岸の都市群の「重力」作用でゴマ粒が米粒くらいに拡大されたともなるのでしょうか?
 130億光年離れた光を観測できたのですから、次の課題は137億光年離れた光の元、つまりビッグバンの光の検知になりそうです。
 まだまだハッブル宇宙望遠鏡は老骨鞭打ってブッシュ大統領に反旗を翻しそうですね。

銀河集団レンズ一番遠い既知の銀河
Credit: ESA, NASA, J.-P. Kneib (Caltech/Observatoire Midi-Pyrenees) & R. Ellis (Caltech)
説明:
 重力は、光を曲げることができます。そして、銀河の全集団が、巨大な望遠鏡の働きをすることができます。
 このちょうど発表されたハッブル宇宙望遠鏡画像の明るい対象のほぼ全ては、アベル2218として知られている集団内の銀河です。
 集団は、それほど大きくてその重力が曲がるほど密集して、背後にある銀河からの光を集中させます。
 その結果、これらの背景銀河の複数の映像は、単純なレンズ状になった効果によって長いかすかな弧に曲げられます。それは、ワイングラスを通して遠くの街灯を見ることに類似しています。
 銀河アベル2218の集団は、北の星座竜座の中でおよそ20億光年離れています。
 この大きい集団望遠鏡の力は、最近、天文学者がおよそ7の赤方偏移で銀河を見つけることができました。そして、最も遠い銀河またはクェーサーをそのうえ測定できました。
 この若くて今もなお熟している銀河の3つの映像は、白い輪郭で画像の上部と右下の近くでかすかに見えます。
 記録された光は、ケック望遠鏡でさらに分析されていますけれども、宇宙が現在の年齢のおよそ5パーセントだけであったときこの銀河を去りました。

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