宇宙空間でのマウスの戦いを実況中継
今日の宇宙画像は、遠くの宇宙で衝突している銀河です。
『宇宙のマウス』と愛称を付けられていますが、見方によっては「おたまじゃくし」のようにも見えます。
おたまじゃくしは蛙の子、鯰の・・・とかいう歌も、今では聞くこともないようですね。
私たちにとって数十年はとても遠い昔物語とも揶揄されますが、この銀河は1億6千万年前でもまだ、活発な「おたまじゃくし」のままでした。
私たちの今でも、この銀河は前足を出したくらいかもしれません。
時間とは、有るようで無くて、今という事象も有るようでその実は無いのかもしれません。
暫し、禅の境地でこの銀河の鑑賞でも・・・
NGC 4676:マウスが、衝突する時
Credit: ACS Science & Engineering Team, NASA
説明:
これらの2つの広大な銀河は、互いをバラバラにしています。
これらの銀河が、このように長い尾を持っているので、「マウス」として知られて、各々の渦状銀河は、たぶんすでに互いを通り抜けました。
これらの銀河が合体するまで、多分、何度も衝突するでしょう。
長い尾は、各々の銀河の近くと遠い側で、引力の相対的な違いによってつくられます。
距離がとても広大なので、宇宙相互作用は、数億年にも渡ってスローモーションで起こります。
NGC 4676は、星座ベレニスの髪座の方角におよそ3億光年遠くに位置して、銀河のコマ集団の有望なメンバーです。
この画像は、過去のハッブル・カメラより敏感で広い領域を映すハッブル宇宙望遠鏡の調査のための先進カメラで撮りました。
カメラの持つ偶然に乱し増やす感度が、フレームのはるかに遠方周辺で点在する銀河の像を作りました。