5千万光年離れた天の川の双子銀河

 今日の宇宙画像は、天の川銀河の双子とも呼ばれる渦状銀河のNGC 7331です。
 似たような渦状銀河が多いので、他にも「双子」と呼ばれる銀河があります。
 天文学者の修飾語に限度があるみたいで、「素晴らしい」とか「珍しい」など定番ですね。
 かく言う私の定番は、・・・とか、のようですとか、おざなりが得意です。
 話をNGC 7331に戻して、光学で見難い銀河の構造の詳細が赤外線でとても鮮明に見えています。
 5000万光年離れている銀河とは思えない映像です。

同じように傾斜する銀河NGC 7331
Credit: M. Regan (STScI) et al., JPL, Caltech, NASA
説明:
 我が天の川銀河が、私たちの照準線にわずかに傾斜するそのディスクについて、5000万光年離れているならば、ほとんど大きい渦状銀河NGC 7331のように見えるでしょう。
 実際、シュピッツァー宇宙望遠鏡から疑似色彩赤外線の映像で、ここで見られるNGC 7331は、天の川ととても類似していると思われるので、部分的に面白いです。
 シュピッツァー・データも、我が銀河の核のブラックホールとほとんど同じ規模があるこの銀河の中心地域の中でブラックホールの存在を示す一方、青で現れるとても古く冷めた星々からの光が、NGC 7331の中心ふくらみを支配します。
 塵と関連する複雑な分子からの放射は、螺旋腕を作っているNGC 7331の星を赤と茶色で示して描きます。
 腕は、100,000光年の範囲を囲んで、天の川の大きさに相当しています。
 NGC 7331の中央から20,000光年ほどのところで、奇妙にリングを作り助長する星が、黄色がかった色で見えます。
 しかし、そのような構造が我が銀河の中で存在するとしても、それは知られていません。

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