さらば銀河よ、旅立つ星は、宇宙の孤児

 今日の宇宙画像は、生涯孤独な宇宙の一人旅を運命付けられた星です。
 広大な宇宙空間を超高速で駆け抜け、最後は燃え尽きると天文学者は予想しています。
 銀河と銀河の間は何も天体のない暗闇の空間ですけれども、しばらくの間は、この星から美しい天の川銀河が見え、宇宙時間でそれほど遠くない未来に、夜空に大きな銀河を数多く見るでしょう。
 天文学者の説によるならば、やがて、漆黒に溶け込むようにこの星は、たぶん、子孫を残すことなく一生を終えます。
 しかし、この星が存在する間、これから出逢うであろう銀河系で伴侶を得る可能性も、大海の砂の一粒にも満たないけれど離れることなくあります。
 私たち惑星地球の知的生命体は、『絶望』という言葉と概念を知っていますが、果たしてそれを知り得ていることが幸せなのかと考えてしまいました。